クロカン大好き人間なら、きっと誰しも憧れる「白河越え」そして「100kmクラブ(実際にそんなクラブがあるわけじゃないけど、100km越えした人たちのことをそう呼ぶ)」。
そして私の長年の妄想に近い目標は「女子国内記録をnasaに!」だった。
祭りの始まりはGW開始直前。なんと中川さんが日本記録を出したというニュースが!
わーい、すごーーい!でもその日は平日。なんで1日後じゃないのー(涙)
翌祝日。いい日は2日も続かないだろうと諦め気分でカメラも持たずにテイクオフしたが、雲は低めながらも案外イイ感じ。
烏山あたりまでは、あまり高くない雲底を渡り歩き、割と難なく到着。
ここまでくると、クロカンに来たな!という感じがして若干満足♪
先行しているクロカン師匠の関口さんはこの時点で白河。既に30?40km以上離されている。速いなー。
クロカンはそれぞれコースに癖や好みがあって面白い。
一緒に飛んでいた人について、普段飛ばないコースで白河辺りまで到達すると、目標物がなくなり方角をロスト。
なにせ去年、苦節21年で初めて白河を超えた時は3000mオーバーだったので全然景色が違う!
白河手前名物「降ろす所のないゾーン」で大シンクにハマり、荒れ気味のサーマルを必死で追いかけ、この日一番の2000mまで上げてやっと新幹線の線路発見。
とにかく新幹線の西側を通れば福島空港の管制圏はクリアできるはず。
雲も目標物もない空域を半ファイナルグライド状態ですすみ、自己記録117km越え!
こんなに早く更新できると思っていなかったので感動〜。
しかしその感慨に浸るのも束の間、正面にどデカイ郡山の街が!
大きすぎて、もう右も左も抜けられない。
かといって手前に降ろすには勿体なさすぎる高度だし、向こうに越えるには低すぎる。
河原や大きな公園やガラガラの広い駐車場など降りられそうなところを確認しながら思い切って突っ込むと、
さすが大きな街だけあって全体的にアーベントの様にゆるゆるした上げがある。
駅前の繁華街と思われるビル群を通過。
確か女子国内日本記録は郡山駅の横延長線上だったと思うので、これで記録更新なんだろか?
でもそんなこと考えている余裕はない。
ビルを眼下に見ながら飛ぶのは本当に心臓に悪い。
ゆっくり回す私の周囲で、大きく旋回するヘリが2機。
まずい、なんかやらかしてこれに取材されるわけにはいかん!心臓バクバク、寿命が縮む思い・・・。
なんとか街外れまでたどり着き、無事LD。その距離130km!
早速ショップに連絡。
記録更新か定かでは名なったので判らなかったので、130kmと飛んだという連絡だけしたが、報告を受けたランディングでは記録更新だと喜んでくれていたらしい。
出来の悪い講習生時代から育ててくれた板垣さんをはじめ、みなさん本当にありがとうございます!
自分が記録を出せたのももちろん嬉しいけど、日本国内記録と女子国内記録、両方揃って愛するnasaから更新できたのが本当に嬉しい。
でも鳥人間コンテスト前身の「びっくり日本新記録」エンディングの名言にあるように、『一つの記録は一瞬ののちに破られる運命を自ら持っている』のも事実。
記録を更新しようと、また来年のクロカンシーズンに全国各地からnasaに猛者が集うのを楽しみに待っています。
全国の腕自慢たちよ、出てこいやぁ〜♪