2015年4月28日に足尾から福島市まで飛ぶことができました。パラグライダーの国内フライトでは最長距離です。そのフライトを報告します。

テイクオフに10時30分頃到着。11時頃から積雲の発達が始まる。良いコンディションを期待しつつ、11時30分頃パラメイン東テイクオフを離陸。雲底は概ね1800m。上空は弱いながら北風のため筑波山北側で待機する。地上は南風になったが上空は弱い北〜北東。しかしサーマルは活発で北方向にも積雲が見えるので、足尾山上空1800mから12時頃に出発。
仏頂山に1000mくらいで到着。上昇は弱い。時間をかけて2200m位まで上がって北上する。北上するにつれて雲底高度が上がり、茂木で3000mに達した。足尾からのフライトで3000mは久しぶり。
茂木からのグライディングで、なかなか次のサーマルが見つけられない。馬頭付近で1000mを切るが、なかがわ水遊園東側の高圧線周辺で良いリフトに当たり、黒羽の東側で3000mまで復活。八溝山地沿いにクラウドストリートができて白川まで続いている。このフライトで最も快調なグライディング。白川手前で今日の最高高度3200m。
白川で雰囲気が変わる。白川以南のように活発な積雲が発生しない。時刻は16時を過ぎている。距離を伸ばすためには急がなくては。風はごく弱いものの北東。中通りと会津の境目の山並みに小さな積雲があるのを手がかりに寄せていく。白川から北は活発なサーマルは無いもののアーベント様の上昇があり、高度が下がらない。
郡山市西側あたりから、所々で上昇帯が現れるようになる。山並み沿いに北上して、磐越道上空で2300mまで上がる。これが本日最後の上昇となる。猪苗代湖に夕日が反射して美しい。磐梯山もよく見える。そちらへ足を伸ばしたい衝動に駆られるが、それでは距離が伸びない。今はひたすら距離を伸ばすために北上する。
磐越道上空で時刻は17時20分。東北道沿いの地上はすでに日が陰って、低く煙が漂っている。前方にはまだ小さな積雲が残っているところがあり、それを頼りに北上する。この先はもう上昇はなかったが沈下が少なく、距離を伸ばすことができた。
二本松市と福島市の境が低い山で隔てられていて、これを越せるかどうか微妙な感じ。そのとき竹内名人の言葉を思い出した。福島市まで飛べば記録更新。なんとか福島市まで飛びたい。境目の山地は低いものの、その一帯には降りられる場所が無さそう。東北道の通っている部分ならば降りられるように見える。しかし現在位置からからずいぶん東側なので、そこまで行けそうにない。西は安達太良山に至る山裾で山地の幅が広く、また標高が高いので飛び越えられない。さて、どうする?
福島市手前の山中に変電所が見える。高圧線が何本も通っている。高度が下がると東風が少し強まってきた。進路を北西に向けて、変電所西側にある低い山(後で地図を見ると中作山らしい)を目指し、東向き斜面のリッジを期待する。すでにこの山頂を超える高度は残っていない。山肌に高圧線が見える。予想外のシンクに遭ったら 変電所周辺の道路脇に降りる覚悟で進む。
幸いこの一帯はアーベント+リッジで沈下が少なく、変電所と高圧線を無事越えて福島市の平野にたどり着く。高度は対地で300mくらい。降りられる場所を探しながら距離を伸ばす。時刻は18時を過ぎている。いよいよ着陸地点を決めなければ。暗くて地上の様子がよく見えないのでサングラスを外す。前方の農地に未だ耕していない一角を見つけて着陸。飛行時間、約6時間30分。TO/LD:163km JHF−XCリーグのルールによる距離計測で168km。
同じ足尾から飛んだ氏田さん、二三四さん、ありがとうございました。他にも多くの皆さんが一緒に飛んでくれました。皆さん、ありがとうございました。今回は福島市まででしたが、この先にも宮城県あるいは山形県に至る可能性があります。足尾からのクロスカントリーは、まだまだ距離を伸ばせます。これからもチャレンジを続けたいと思います。

中川喜昭
2015年5月